〜更なる問題〜
「あの公園に・・・ね」
からのメールを見るのはレギュラーたちと海良から適当に逃げ終えた時だった。
大体私が朝練に行くと誰もいないか大石だけが着てるかどちらかだ。
なのに、今日は大石以外の人がいた。
・・海良・・・?
何となくそんな気がしてそっとその場から離れようとしたらちょうど大石と英二がきて見つかってしまった。
その後は他の部員やレギュラーが来て海良と一部が喧嘩っぽくなり何とか収めて質問攻めの中(この時も海良たちは喧嘩になった)何とか逃げ切った。
周助とか最初に何か仕掛けてくるかと思ったけど何もいわずいつものように笑ってた。
海良がここまではっきり動いたからのほうも・・とは思った。
そしてこのメールが推測の答え。
「さてと、今日は昨日以上に逃げなくちゃいけないわね」
小さな声で私は言って屋上を後にした。
――――――――――――――――――――――――( )
「今日はとても忙しそうだね」
ふと上から声をかけられた。
人の気配に最初は緊張感が合ったけど声の持ち主を見て少しそれが解けた。
「人の不幸を楽しそうに言わないでくれる?滝」
滝、彼とはレギュラーといる時にはあまり話したりしないけれど個人的に良く会う。
例えば今いる第4音楽室。
めったに授業で使われていないここは彼にとっていつものサボり場、私にとってたまにのサボり場。
ここはレギュラーたちにも見つかる可能性が極めて低い。
今日なんかは好都合な場所。
「なんだか朝から面白いことしてたね」
「・・・別に面白い事してるつもりは無いのだけど」
「『のプライベート明かされる!』って評判だよ、今朝のやり取り」
「評判って・・。あんなの信じる人もいるのね」
口ではそう言っているけどこうなる事は予想できていた。
別に正しいか正しくないかなんか彼らには関係無い。
ただ話題が楽しいのだ。
人の不幸は蜜の味。
そんなもんだとはわかっている。
「跡部達も君の事探してるんじゃない?」
「わかっていることを聞かれるのってとても嫌なのだけど。」
「本当に面白いよ、キミたち」
私は滝のことを詳しくは知らない。
実力とかもなんとなくしかまだわからない。
だけど彼の考えは良くわかる。
だって私に似ているから。
だからほとんど友達や喋る人のいない私がこうやって気兼ねなく話してるのだと思う。
「それで今日のご予定は?」
「・・・」
「次の時間はここ使われるよね、何処行くの?」
「・・・もう一度言うわ、わかっていること聞かれるのってとても嫌だし不愉快だわ」
滝と会うのはここだけじゃない。
第7会議室(ここは窓からの景色が気に入ってる)、氷帝学園図書館(小等部から大学までの生徒が利用できるの)とか。
こんなとこでいつもたまたま会っていたからいつのまにか話すようになった。
(というか私が行く時には必ずいるからいつ授業に出てるのって前に聞いたら笑ってごまかされた。)
「それがわかってて聞いてるに決まってるよ」
彼のこの性格には跡部以上に言葉が無い。
でも嫌いにならないのはやっぱり自分に似てるから。
だからきっと彼は次の時間はサボらない。
「まぁ、せいぜい見つからないように頑張れ」
予想どうりそう言って彼は出て行った。
あと少しでチャイムが鳴る。
そろそろ移動しないと誰かと鉢合わせする可能性がある。
「そうね、適当に頑張るわ」
私も音楽室を後にした―――――――。
―――――――――――――――――――――――( 慈郎 )
授業中もずっとのことが気になって寝る事もできなくてやっと休み時間になって跡部のとこに言ったら皆来てたけどはいなかった。
「跡部〜何処?」
「しらねぇよ」
「えー!何で跡部が知らないんだよ!!」
「煩せぇ岳人」
「だっては跡部と一緒だろ!!」
「そんなん岳人の思い込みやって」
俺だって自分たちが客観的に煩いことはわかってたけどいまはそんなこと気にならない(いつもだっけ?)
とのことのほうが気になる。
さっきは上手くに丸め込まれて授業を優先させたけれど。。。
「で、のほうはどうなんだよ」
「授業にはでとった」
「ってことはとはさっきの授業中は接触無いな」
岳人がすっごく跳んで皆も冷静じゃないけどを探そうとしないのはが俺たちからも逃げてるから。
今はまっているほうが良い。
だからチャイムが鳴ったら皆教室に戻っていく。
でも、待ってるけど早く終わらせてくれないとむかえに行くよ?
←back
→next
←back to top
〜・あとがき・〜
サブタイトルはheroine達が逃げる相手が増えた為に、更なる問題が・・と意味です。
滝登場vv
滝はレギュラーたちみたいに複数でじゃなく単独で。
まぁ、この先どうなるかはわからないですけど・・・。
次はやっと公園編ですー。
2004.2.8