決まったの。
あの時のあの事で。
私の心は。
決まったの。
もう二度と―――――――――――。
〜恋愛感情・想・〜
朝起きてと仕度をして外に出ると侑士がいて一緒に学校に行って。
皆と会って朝練が始まって。
跡部と教室に行って。
休み時間は岳人とかと話して。
お昼は皆で食べて。
皆で部活して。
侑士とかえる。
そして、と学校のことを話して寝る。
いつのまにか自然と皆といるようになった。
私の中で正レギュラーは皆と認識されるようになった。
でも見せているのは私じゃない・・・・。
いつもどうり部活が終わった部室には私と皆が残っていた。
「跡部、部誌書き終わったわよ」
「ああ」
「っていうか、これってマネージャーの仕事なの?」
「・・・ああ」
その間は嘘だって言ってるわ、跡部。
小さくため息をついて私は部室の片づけをはじめた。
いつもと変わらない。
いつもどうり岳人たちは喋っていて。
ただ聞かれただけだった。
悪意の無い質問。
「そういえばって好きな奴とかいないのか?」
いつも何を言われても流していた私だけど。
別に驚かなくてもいい質問だけど。
私はみんなのそばにいすぎて弱っていたのかもしれない。
「えっ・・・」
きっと岳人たちもいつもどうり
「何言ってるのよ」
って流されると思っていただろう。
でも私は本気で驚いてしまった。
不覚にも――――。
スキナヒト。
ダメ。
ソンナコト。
ダメ。
私はたったその質問で何か変化がおこった。
その言葉は単なるきっかけでいつも心に渦を巻いているものがはっきりとしてくる
ただのきっかけにしかすぎなかった。
黙ってしまった私に気まずい雰囲気がただよったが、
「なに言ってんだよ、さっさと帰るぞ」
跡部が気を利かせてかこう言いその場は収まった。
だけど。
私の心は収まる事が無かった。
ダメ。
ダメ。
ダメ。
嫌。
「ごめん、私今日ちょっとよるとこあるから」
その言葉は渦に巻き込まれるように言っていた。
ちょっと外の空気を吸うだけのつもりだったのに。
ちょっと落ち着こうと思ったのに。
一人になったら。
戻れなくなった。
なんて私は無力なんだろう――――――――――――。
〜・あとがき・〜
・・ちょっと暗いお話になりそう。
青学氷帝巻き込んでの連載の中の中編です。
これは「想」がテーマ。
ヒロインの想い・・。
昔や今、思い出したりした想い。
きっかけです。