ちょっとづつのことがわかり始めて。


     ちょっとづつの居場所が出来出したころの。
    

     ちょっとした会話だった。。














      〜秘密のお菓子と小さな会話〜










 「やっぱりここにいたのね」


 この声はだ。

 日に日に見つけにくるの早くなってるなぁ。


 (この間の宍戸の時より早い・・)


 俺はがマネになっても変わらずに部活を抜けてサボっていた。


 (ちなみに皆寝てるって言ってるけど本当には寝てないよ。。たまにしか・・)


 俺は人に起こされるのがすっごく嫌い。。


 (人がせっかく寝てるのに起こすなんて無神経だぁー)


 跡部とか、正レギュラーらへんは俺が寝てるか寝てないかわかっているのは知っている。


 (結構長くて深い付き合いだC―)


 なのに本当に寝てないのにすぐ叩く。


 (俺はそうされるともっと起きない振りをする)

 

 ・・否、本当に寝ているときはおこされない。

 俺が自分で起きるまで何もしない。

 (緊急時以外は)


 見つけても見てない振りをしているみたいだ。。


 (起きた後は散々言われるけど)


 でも、こういうのは正レギュラーの優しさだと思うから嬉しい。


 (出来ればいつも優しくして欲しい)



 だけどがマネになってからはが来る。今みたいに。










 ・    ・     ・    。









 二人に沈黙が流れる。


 (だって俺は寝てることにしてるからが喋らないと静かだ)


 俺にはが俺が起きている事に気付いているのかわからない。

 だけど、なんだかじっと見られている気がする。


 (なんだか怒られてるみたいで恐い)


 とか俺が思っていると。。








 「ジロー、今素直に起きたらいいものあげるわよ」






 とが俺が起きてる事を知ってる風に話し掛けてきた。

 





 「いいものってなに?」



 俺はゆっくり目を開けながらを見る。


 俺は、が話し掛けてきたことを驚かなかった。


 (あぁ、やっぱり・・ってかんじ)



 それと同様も俺が起きた事に何も思わなかったみたいだ。

 俺が素直に起きた事に驚いたのはもしかしたら俺・・かもしれない。


 (っていうか、多分そうだ)

 
 たとえば跡部たちが言ってきても俺は無視しただろう。。

 



 「ジロー甘いもの平気?」


 
 なんだかいつものよりゆっくりとした口調で俺に話し掛けてくる。



 「好きだよ」



 俺は頭の中では色々考えているのに声はゆっくりとして覚醒していない。

 (なんだか可笑しい)



 「じゃ、これあげるわ」

 そう言って差し出されたのはクッキーだった。

 
 





 「昨日ね、と一緒に作ったんだけど作りすぎちゃったの」

 俺はもらったクッキーを食べながら隣に座ったの話を聞いていた。


 (クッキーはオレンジの味がした)




 「そうなんだ、おいしCーよ。にも伝えてよ」

 「ありがと。にも言っとくわ。それと、跡部たちには秘密よ」

 「どうして?」

 「跡部たちにはあげないから」

 「・・・どうして?」

 「だって跡部文句しか言いそうに無いんだもの」






 は跡部のことが嫌いみたいだった。
 
 跡部も一緒だ。

 だけどそれは本気じゃない。

 例えばが跡部のファンの子に苛められていたら跡部は助けると思う。



 (まぁ、は苛められても上手くかわしそうだけど)



 (それに、忍足たちが裏で手をまわしてるから今は平気みたいだし)



 だっていざとなったら・・。



 「は跡部が嫌い?」



 は俺の言葉を聞いて少し間をおいてから俺のほうを見ずに答えた。







 「嫌い・・・かしら。少なくとも好きではないわね」


 「・・そっかー何処が気に入らない?」

 「自己中心な考えと態度」




 今度は間をおかずきっぱりという
 

 (これはこれで問題な気がする)

 俺はなんとも言えず、クッキーを食べた。


 
 再び沈黙する。

 

 「・・・だけど」




 その沈黙を破ったのはまただった。




 「嫌いって思うことは私が跡部のことを気にかけてる証拠なの、きっと」





 苦笑しながらは言葉を続ける。






 「それに、いいところもあると・・思う。だから、これから嫌いじゃなくて好きっていう考えになるかもしれない。

  今は嫌いだけど、出会わなかったらよかったとは思わないわ」





 俺は初めての本音を聞いたきがした。









 「跡部はいい奴だよ」







 俺は別に聞かれても無いのに言った。

 これは本音。

 跡部はいい奴だ。

 すぐ殴るし、しょっちゅう命令口調だし、よく殴るけど。

 いい奴だ。











 「そう・・・ね。跡部はむかつくけれど悪い奴じゃないと思うわ」


 ここまで話した時最後の1枚のクッキーを食べ終わった。




 「それじゃ、ジロー戻るわよ。そろそろしかめっ面の部長さんが来る頃だわ」

 そう言ってがコートのほうを見ると機嫌の悪そうな跡部がこっちへ来ていた。









 ちょっとだけの本音を知って。


 ちょっとだけの素顔を見て。


 ちょっとだけと近づいた時の事。





 だけど、これはこれからも続きみたい。

 

 だってコートに戻る前に跡部に気がつかれない様に



 「また今度お菓子作ってくるわ」




 と俺にこっそり言ったから――――――――。














 〜・あとがき・〜
なぜか最近ジロびいき・・?
この小さなお茶会はまた何回か書きたいなぁー。
ヒロインはジロにちょっと弱いとこがあるみたいです。。
でも簡単に素直にはなりませんね。。(苦笑)








 

 

 













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