あの事があってから。

 ちょっとだけ。

 微妙に回りの態度が変わった―――――――。










        〜人一倍の努力〜










 「って正レギュラー専門のマネージャなんだってな」

 「そうそう、美人なのに正レギュラー専門」

 「下にももうちょっといいマネージャーいればいいのにな」








 部活前のコート近くで男子テニス部部員が3人で話していた。

 彼らはきっと誰にも聞かれてないと思っているから言ってるんだろうけど。







 (跡部とかとかが聞いたらいろんな意味で怒りそうだ)





 俺は、忍足とジローを探しに部室の周りを探していた。


 そんな時偶然聞こえてきた会話。










 「まぁ俺らが世話になる事は一生無いだろうな」



  その中の一人が軽くこう言った。







 俺はこういうことを言う奴のことが・・


 はっきりって嫌いだ。

 






 本気じゃなくてもこういうことを言うから正レギュラーになれない。

 実際俺は一度レギュラー落ちをした後鳳との練習で正レギュラーに戻る事が出来た。

 








 正直言うとあの時俺だってもう無理だって何回も思った。

 こんなことしたって無駄だって。

 このままテニス部をやめてもいいかと―――――。



 だけど一切口にはしなかった。

 「思う」 と 「言う」 

 じゃ大きな違いがあって、言ったら本当に無理な気がした。

 
 こんな事を思っていた時点で俺はレギュラーに戻りたいっていう気が強い事に気がついたし。。


 無理なんていう奴は絶対無理なんだって。

 







 俺はそんなことを考えながらもこの場を去ろうとしていた。 が。





 「そんな事いってたら絶対正レギュラーになんかなれないよー」



 俺も、その部員たちもそののんびりとした声の持ち主を見た。

 っていうか、俺には見る前に誰だかわかったが。。



 「うわ、いつからいたんだよジロー」


 俺も気がつかなかったがその部員たちも気付いていなかったらしく、一人が驚いたように言った。

 



 「んーずっとまえからー。お昼寝してたら声が下から起きちゃったC〜」



 ・・・嘘だ、ジローがこんな事で起きるなんてありえない。

 命をかけてでもいえる――――――――わざとだ。


 声は未覚醒だし、話し方ものんびりしてるけど、目だけが覚醒している状態だ。


 
 「それよりさ、本当にそんな事言ってたら正レギュラーになれないよ、絶対に」


 『絶対に』を強調してジローは言う。


 俺はこの言葉に納得できるが(実際同じ事考えていたし)反感を持つのは部員たちだ。


 このままほっといたらどうなるのか目に見えるようだったので、俺は不本意ながらもその場に出て行った。



 「おいジロー、跡部が探してたぜ」

 「あ、宍戸だ。跡部何で探してるの?」

 「普通に考えて部活がはじまるからだろ、ともめた後らしくってかなり機嫌悪いぜ」


 (自分の機嫌が悪いからってちょっと口をはさんだ忍足に八つ当たりをして関係ない俺まで巻き込む部長ってどんなもんだ)


 だけど、ここで軽軽しく「」と呼んだ事にさっきの部員たちは突っかかってきた。


 「宍戸、の事したの名前で呼んでるんだな」

 「そりゃ、仮にも正レギュラーだしー?」



 さっきのジローじゃないが『仮にも』を強調している。

 激ダセェ。

 っていうか、なんてひまな奴らなんだ。


 俺はどうでも良くなってジローをつれて早くこの場を去ろうと思い行動を起こそうとした時。

 ジローの目つきがさらに厳しくなったのに気がついた。


 「宍戸は仮じゃなくて本当のレギュラー」


 声も今までとは違って重さがある。

 3人は一瞬黙ってしまったが一人が覚悟したように言い出した。
 



 「・・・でも!氷帝では一回レギュラー落ちしたやつはもう使わないのが決まりなのにおかしいだろ!」

 


 こういう・・・こういう考え方の奴が男テニの部員の大半を占めていて。

 俺がレギュラ―落ちしてから回りの態度が変わった。


 正レギュラーであって正レギュラーとはちがう。


 そんな微妙な位置にここしばらくずっといた。

 








 「それは宍戸以上の人がいなかったからじゃないのかしら?」





 ふと、ここにいる誰でもない声がした。


 いつから・・どこからいたのかその声の持ち主はだった。



 
 「私、その宍戸がレギュラー落ちしたときここにはいなかったけれど、宍戸より上手い人がいなかったから

  決まりを破るような事があったんじゃないの?」






 の・・・その言葉は嘘だ。

 俺じゃなくても滝でもよかった。

 だから部員もさらに納得できないんだろう。。



 そんなの皆わかりきってる事なのに、誰も何もいえなかった。

 それでもは。





 「たとえもっと上手い人がいても努力が足りないとか・・正レギュラーにならないほうが伸びる人とか・・

  ちゃんとそういうので決められてるはずよ。」




 そんなみんなの考えがわかるような答えを言ってきた。







 「すくなくとも・・・あなたたちよりかは正レギュラー達のほうが努力してるわ」



 

 あーこれ、正レギュラーが聞いたらさまざまな反応をするんだろうな

 とかこのとき考えていた俺はきっと。。




 の考え方が俺に似ていて驚いていたんだと思う。



 否――俺だけじゃなくて、俺たち と。














 





 〜・あとがき・〜

 宍戸メイン。
 ジロー途中から発言なくなっちゃった。。
 あ、ちなみに言っときますが。
 管理人、時期とかまったく考えてません!(ヲイ)
 っていうか良くわかんないんで・・?
 宍戸はレギュラー落ちしたけどレギュラーに戻ってて青学とはまだやってない・・んでしょうか(死
 本気でよくわかんないですけど、あんまり気にしないで下さいねー。
 青学VS氷帝戦は気が向いたら書くかも―――ぐらいにしか考えてないんで。。。

 



 
 

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!