ったく、普段変に鋭いやつが何で言われなきゃわかんねーんだよ。














           〜言いたい事いえない事〜





 

      











 事の始まりは岳人からのメール。












 『が親とあっていなくなった!』












 こんなメールレギュラーじゃねぇと意味通じないぜ、岳人。
 慣れって怖ぇな、これ見ても意味がわかってそのまま流そうとしそうになる。
 が居なくなった・・か、忍足の家にでも居るんだろう。(行動が単純なやつらだ)



 案の定、忍足の家に行ったら岳人達がいた。
 一応もう一度詳しく聞いてみたが、岳人とジローの説明じゃ理解するのが難しく(主語を言えっつーの)青学の菊丸とかに聞いたらさらに訳がわかんなくなった。。
 (お前らは同類だ・・・)
 なんとか忍足や不二の説明を加えながら状況を全員が理解してそれぞれ思う表情をしていた。
 特に岳人とかすげぇ分かりやすい顔してて反対に忍足とかいつもどうりだ。

 

 「どうしてあの二人、何も言わないんだろう」
 
 「それだけ信用ないんやろ」





 誰かの言葉に忍足が苦笑して答えた。


 はともかくは最近ちょっとだけ変化を見せていた。
 相変わらず気は強かったけど、誰も近づかせない、そんなオーラーが少なくとも俺達の前では緩んでいた。
 だから俺たちは何も言わずにそんなを受け止めていたし、悪い方向には向かってなかったと思っていた。


 今更言わなくたって居なくなったりしないと。


 それこそ誰も言わなかったが誰もが思っていたはずだ。(俺だってその中に含まれるだろう)
 という人物は不思議なやつだ。
 他人には興味の無い俺やあの忍足にまでここまで深入りさせているからな。
 冷たいやつで。でもその冷たさが俺たちにあっている。
 他の女とは違う。
 俺たちに足りないものをくれる。
 冷たさの中にある何か。
 それに惹かれているのかもしれない。
 不思議なやつ。それが俺の中にいるだ。
 


 「で、跡部達はどうするつもり?」



 重い沈黙の中、平然と口を開いたのは青学の不二だった。
 不二も忍足のように表情も口調もいつもどうりのようだ。
 
 不二の問い、そんな答え聞かなくたって誰もがわかっているはずだ。




 「行くぜ」



 俺がそう言って氷帝の奴等と一緒に外へ出た。
 青学は青学できっと行動を起こすだろう。






 「で、何処に行くつもりだよ」
 
 しばらくしてそう聞いてきたのは宍戸だった。
 行く当てなんてほとんどない。


 「公園・・はもうちゃうやろうな」

 「先輩は同じ事するような人じゃないでしょう」

 
 今回のをあいつはどういうつもりでやっているかは分からないが、鳳の言うとおり公園ではないだろう。
 行く当てがない・・だが、前の時より余裕が全員にあるのは目に見えていた。
 正直、今あるのは。





 「って馬鹿だよねぇ」




 小さな怒りだろう。
 ジローがいつものふわふわした感じでのんびり言ったが少し声に刺があった。
 
 

 「性格だろ」

 「損な性分やな、も」

 「ってか秘密主義すぎ!」

 「まぁ、そういうのも先輩、なんですけどねぇ」

 「ウス」

 

 どうして何も言わずに行動を起こすのだろう。
 ちょっと心を許したかと思ったら以前と何も変わってなかったり。
 変に意地っ張りで、気が強くて。
 

 こっちが脅かされるぐらい鋭いのに、自分の事になると誰よりも鈍い。






 「変なやつだぜ」






 『勝手に居なくなるな』

 俺たち誰もが言いたくて言えなかっただろう。
 が何もかわりが無かったから。
 前より口数が増えて微妙に表情が出てきたから。
 
 言わせるタイミングばかり無くさせといて勝手に居なくなるなんて自分勝手すぎねぇか?























〜・あとがき・〜
さらに間を少なくしてみました。。
なんか思ってたより早く終わっちゃいそう。。
あーちなみに跡部はヒロインのことすでに恋愛感情では見てないんですよー。
まぁ、皆そうだけど。(青学も)
その辺は3部で触れていく・・かも?















  
 
 

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