家柄とかそういうので判断される事は幼いころからの事で。
たまにそういうことを気にしない特殊なやつもいるけど。
俺の周りにはそういう奴が偶然か、多い。。。。
〜本当の自分〜
「さすがよね、跡部君」
「そりゃ、跡部家の跡取なんでしょ?」
「まぁ、当然よね」
先日あったテストの結果が張り出された。
トップには(いつもどうり)俺の名前。
まぁ、そんな事はどうでもいいことなんだが、聞こえてくる声に、
無性に苛立っていた。
「気にするなや」
そばにいた忍足がこっそりそんな事をいって自分のクラスに戻っていった。
だけど、俺は機嫌が悪いまま教室へ行った。
俺が教室に行くと、はもういすに座っていた。
はテストを受けていないから結果を見ていない。
教室に入るとクラスのやつがまたこそこそ俺のテストの結果についていっているのが聞こえる。
―――――ムカツク。
「家柄がいいから、成績がいい。」
そんな馬鹿な事を思っているから成績が悪いんだ。
と俺は思う。
「さすが跡部君ねぇ。まぁ、当然よね」
さっき名前も知らない女子生徒が話し掛けてきた。
さすがとか、当然だとか。
――――――ムカツク。
「チッ」
席に着いた俺は知らずのうちに舌打ちをしていた。
―――――――ムカツク。
「そういえば跡部学年トップなんだってね?」
そんな俺の事を知ってか知らずか、が話し掛けてきた。
「あ?何でお前が知ってんだよ」
そういった俺は間違いなく機嫌が悪い事には気付いただろう。
「皆が言っているわ。でもあれよね――」
ここで、は一言置いて。
「何で当然のように言うのかしらね、何も知らないのに」
正直言って、不覚にもこの言葉に俺は驚いた。
忍足とか、あのメンバーは俺の成績について
「当然」
のように評価した事は無い。
だけど、それは俺にとって居心地の悪いものではない。
きっと・・・特殊なやつらなんだろう。
だけど、それに・・・あいつらに似た事を言った。
は。
「この人数で学年トップを取るなんて、すごい事なのに当然なんていうのは不思議でたまらないわ」
忍足に向日に宍戸に慈郎。
学年が下の鳳に樺地。
俺の周りには特殊なやつがいて、これだけいるのは珍しいほうだと思う。
だけど。
もきっとこの特殊なタイプだ。
「ねぇ、跡部。あなたが学年トップ取る事って当然なの?」
が髪を耳にかけながら俺に尋ねてくる。
そんな初めて受けた問いに俺は即答できなかったが、
「当然なわけ無いだろう」
言葉はすんなり出てきた。
その言葉を聞いたは手を止めて口元に笑みを浮かべた。
「それなら、学年トップおめでとう」
「あぁ」
〜・あとがき・〜
今回は跡部視点で。
次回は誰かなぁ。。。