「この世に本当に信頼できる奴はいないんだ!」



 ソレナラワタシハアナタガ今言ッタコトモ信用シナイ。



 マチガッテモアナタナンカヲ信頼シナイ。












       〜仲間〜















 放課後、は第一音楽室に向かっていた。。

 はずだったが・・・・。




 氷帝学園は他校と比べ物にならないほど広い。

 転校初日のは思いっきり迷っていた。
 


 (・・大体なんで呼び出されるのかしら。。)

 
 もう、適当に歩いていたはそんなことを考えていた。

 そもそも呼び出されなかったら、はまっすぐ家に帰って調べたい事があったのだ。



 (しかも、音楽室なんて。氷帝広すぎだわ)





 (こんなことなら・・不本意だけど跡部と行けばよかった)







 そう、と景吾は同じクラスだ。

 しかも、が唯一会話をしたクラスメート。

 同じ場所に同じ人から呼び出されていたことは知っていた。

 だけど、音楽室ぐらい簡単に見つかるだろうと思っていた。

 ・・それに








 (だけど、跡部とは出来るだけ関わりたくない)








 最初に話したことがあれだったから、かなり印象が悪いのだ。

 これ以上関わりたくなかったから、一人で来たのだ。

 
 

















 (にしても・・・ここは何処?)





 近くの教室を見ると、『2ー6』

 2年生の棟まで来てしまっていた。

 






 「はぁ、もうついてないな」




 もう声に出してしまう。

 誰もいない廊下には声が響いた。



 「どうかしましたか?」




 誰もいない・・・こともなかった。


 の背後から誰かが話し掛けた。

 といっても、は話し掛けられる前に振り向いたが・・・。





 「いえ、別に」





 は最初の時の無表情で無愛想に答えて反対をむいて歩き出した。









 「あ、もしかして、・・先輩ですか」








 数歩歩いたところでさっきの生徒がまた話し掛けてきた。

 今度はもちゃんと彼の事を見た。






 身長はかなり高いが、名札には2年。とあるから、一つ下のようだ。

 そして、名前は。




 「あ、俺、鳳長太郎って言います。 先輩ですよね?」




 鳳長太郎・・・・。

 はどこかで聞いた名前だと思いまっすぐ鳳の事を見た。




 「ええ、そうよ。どうして私の名前を?」




 「さっき、一緒に呼び出されていましたよね?榊監督に」




 そうだ、とは思った。

 さっき、放送でが呼び出されたとき、一緒に言われていた子だ。

 はこくりとうなずいて言った。




 「じゃ、あなたもこれから音楽室に行くの?」



 「はい、そうですけど、先輩は?」





 素直に答えて素直に聞いてくるなとは思った。

 素直な子。。

 


 「私も行きたいんだけど、場所がわからないの」




 素直に聞かれたから素直にも答える。

 さっきの無愛想とは違って、少しだけ愛想がよくなっている。


 なにより、雰囲気が変わった。。

 それを感じたのは、会話をしていた鳳だけ。









 「あ、今日転校してきたばかりだったんですよね、じゃぁ、一緒に行きませんか?」



 本当はが連れて行って欲しいと頼もうとしたのにその前に鳳が誘った。

 素直な子。それに、察しのいい子。




 「うん、というより、連れて行ってください」

  

 そんなの答えに鳳は笑ってはいと答えた。















 「あ、えっと鳳君」


 は鳳の横に並んで話し掛けた。


 「鳳でいいですよ、先輩」

 「あ、じゃぁ、私も下の名前でいいわ」

 「えっ・・はい、先輩」



 正直言って鳳は驚いた。

 の噂は2年生のところにも流れていた。

 そんな彼女の印象は、



 「なんか、無愛想って言うか、無感情って言うか・・」



 そう皆言っていた。

 だから、下の名前でいい、なんていわれるとは予想もしていなかった。。







 「で、鳳。聞きたいことがあるんだけど」

 「はい、なんですか?」

 「今回私たち以外にも呼び出された人いたわよね?」

 「はい、跡部先輩と忍足先輩と向日先輩と宍戸先輩とジロー先輩と樺地です」

 「このメンバーって何か関係あるの?・・何となくは予想ついてるんだけど・・」

 

 は、少し嫌そうな顔をして鳳に聞く。

 そんなに遠慮気味に鳳は答えた。
 
 



 「男子テニス部正レギュラーです」







 「・・・やっぱりね」




 そう言ってため息をつくを見て、鳳は3年の先輩と何かあったんだと思った。













 舞が男テニのマネになった。と言う噂はもちろん2年生も知っていたが、鳳は別だった。

 その噂が広がったのが、昼休みの終わり。

 その後はもちろん授業。

 そして、次の休み時間、3年の女子が榊監督に聞きに行った頃、ちょっとだけ2年のほうにも噂がまわってきて、

 放課後、ほとんどの人が知った。

 


 だけど、放課後。

 鳳はこうしてといる。

 は噂なんて知らない。





 = 鳳も噂を知らない。。





 こうなる。。。


 



 「・・・なんで呼び出されたんでしょうね?」


 「そうね、だけど・・」

 「だけど?」







 「とてつもなく私にとってよくないことのような気がするわ」






 「・・・3年の、先輩と何かありましたか?」



 のその言葉に恐る恐る鳳がに聞く。




 「・・・ううん、ただ、跡部と同じクラスで、隣の席で、忍足と向日と宍戸って人とちょっとだけ話したぐらいよ」



 即答・・ではなかった。

 かなり間があった。


 「・・・そうですか」


 そして、鳳の返事にも間があった。。。








 「私の勘が外れるといいんだけど・・・」






 
 






 
 勘・・・が外れるかどうかがわかるのは音楽室にて。。。


 











――――――――――――――――――――――――(  )
 
 男テニ正レギュラーと一緒に呼び出されるなんて。

 昼休みに忍足が言ったあの事のせいかしら。。。

 今日はあの事を調べるのは無理・・みたいね。




 はやく再会できる事の祈るわ――――――







 ねぇ、



















〜・あとがき・〜
氷帝3話目。
予定が変わって、全員出てきませんでした。。
次は間違いなく出るんで!!

ヒロインの話し方ですが。
ちょっとお嬢様(?)っぽく思われているでしょうか。。
本当は、普通の女の子っぽい話し方でも・・・と思ったんですが、
この話の雰囲気にはこういう言葉づかいがいいかと。。
「〜だわ」なんて普段あまり言いませんからね。。(少なくともわたしは)


 
 

 

 
 




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